
不要になった商品を買い取ってもらうとき、リサイクルショップには気軽に入れるのに、質屋にはなんとなく入りにくい……という方が多いのではないでしょうか。そもそも質屋ってどんなところ? 質入れってなに? どうやって買い取ってもらうの? など、質屋に関するたくさんのギモンをお持ちの方もいるでしょう。今回は、そんなギモンを解決しつつ、質屋の上手な利用方法をご紹介します。

そもそも質屋ってなに?
「質屋」というのは、もともと「物」を預けて「お金」を借りるためのお店でした。例えば、着物を「質(担保)」として質屋に預け、お金を借ります。借りたお金には利子が発生しますが、借主は期日までに借りたお金と利子を合わせて質屋に返済することで、預けた着物を返してもらうことができます。
万が一、お金を返済することができなかった場合には、預けた着物が借金と利子の返済に当てられるため、借主は着物を手放すことで借金と利息を返済する必要がなくなるというわけです。これを「質流れ」と言います。
質屋の起源は古く、今からおよそ700年前の鎌倉時代までさかのぼり、昭和40年頃までは庶民がお金を借りる際の主力の方法だったと言われています。近ごろは、不要になった宝石やブランド品の「買い取り」や「販売」を行っているところも多く、質屋と言えばそういったイメージが強くなっているのが実際のところです。

質屋を利用する流れ
質屋は「質屋営業法」によって18歳未満の利用が禁止されています。また、お店によっては独自に20歳未満との取引を行っていないところもあるようです。
それでは、実際に質屋を利用するにはどうしたらよいのでしょうか。質入れしてお金を借りる際の一般的な流れは以下になります。
- 来店
- 品物の査定
- 融資額の決定
- 質契約の確認
- 本人確認
- 取引完了
取引を行う場合には、自動車運転免許証や健康保険証、パスポートなどの公的証明書と印鑑が必要ですので忘れずに持参しましょう。
質入れした際には「質札(しちふだ)」と呼ばれるカードが渡されます。これは、品物の詳細や借りた金額、利息、返済期日などの取引内容が記されたものですので、取引が終了するまで大切に保管しておきましょう。
その後、決められた期日までに借りたお金と利息を返済すれば、質入れした商品を取り戻すことができます。返済期日は通常3カ月のところが多く、期間が終了する前に経過した分の利息を支払うことで、返済期日を延長することも可能です。

質屋を利用するメリット
質屋は消費者金融からお金を借りるのとは異なり、信用情報機関に記録が残るということはありません。万が一返済できなかった場合には、質入れした商品を質流れすることで返済が不要になりますので、督促を受けたりする心配もありません。
また、あくまでも質入れする品物の価値だけしかお金を借りることができませんので、借り過ぎなどが心配という方は、無担保でお金を借りられるキャッシングよりも質屋の利用がおすすめです。
ブランド品や宝石などの査定を依頼する場合も、質屋であればプロが適正な買い取り価格を提示してくれますので、初めての方でも安心して取引ができます。
敷居が高かった質屋のイメージが、なんとなく身近なものになりましたでしょうか? 上記を参考に、質屋のしくみや特徴をしっかりと理解して上手に利用してみましょう。



