おうち時間の需要が高まり、どの買取店でもゲーム機本体の買取を強化しています。しかしゲーム機も、肝心のソフトがないと遊べません。それでは、ゲームソフトは高く売れるのでしょうか?
同じくソフトのCDやDVD、ブルーレイなども高額になるのでしょうか?
■店舗による取り扱いの違い
・ゲームやソフトの専門店
専門店は、多くが本社から共有しているデータベースを基に価格が統一化されています。
チェーン店の場合はPOSでJANを読み取り、付属品の有無や状態、在庫状況などの要素による価格変動を加え、すぐに価格がわかるのも特徴。
人気作や最新作などは他のゲーム専門店の中古買取・販売相場を基準にするので高い傾向です。
ただし、データベースの買取リストから外されたもの(過去作やダブつきやすい在庫)や輸入盤は引き取り同然の金額になってしまうかもしれません。
またファミコンカセットの当時物など、レトロなソフトは買取を強化しているお店が増えています。
・総合リユース点
こちらもチェーン展開している多くの店舗には、本部配信の買取データベースがあります。
ソフト専門店と提携している店舗も多く、その場合は同じデータベースで対応してくれます。
・街のリサイクル店
お店と店主の方針次第ですが、おまけ程度か、積極的にはやらないお店が多いです。
・ブランド買取店やモール内の買取店
お店や母体会社、店主の方針次第ですが、取り扱わないお店が多い傾向。買い取る場合は業者用の実績データで中古販売相場を調べ、利益枠をある程度確保した買取額の提示になります。
・質屋
ソフトはアパレルと同じく流行もののため、相場変動と販売できる可能性を考え、取り扱うお店は少ないようです。買い取る場合はブランド買取店と似た傾向ですが、預かっているうちに相場変動の可能性がある質預かりはモノにより要相談。
■各ソフトの取り扱い傾向は?
・音楽CD、映像(DVD、ブルーレイ)、ゲーム機用のソフト
最新作からここ数年の作品、話題作などが高額になりやすい傾向です。定番の名作などは安定した価格になりやすいように思います。
流行からはずれていたり、需要が低いものは販売価格が抑えめになるので、買取額も低くなります。
なお、ゲームソフトは箱などがない裸状態でも減額されての買取対象になる可能性がありますが、CDや映像ソフトをディスクだけで買い取っている店舗はほとんどないようです。
・パソコン用ソフト
使用(またはインストール)するにあたって、ライセンスによる購入者本人の認証などが必要になるものが多いため、取り扱いが難しいものが多いようです。
そのため業種形態によらず取り扱わないお店が多いので、まずは問い合わせたほうがいいでしょう。
・VHSなど過去メディア
現在では再生できるユーザーが少ないため、ほとんどのお店が取り扱っていないか、引き取り同然の価格になる傾向です。
・レコード盤(LP)
近年、愛好者を増やしているレコード盤。
力を入れている音楽ソフト専門店は買取をがんばっていますが、そうでないお店ではあまり扱っていません。
一見、価値がありそうに見える古いレコード盤も音源の多くはCDになっていたりデジタル配信で聴くことができ、ほとんどは破格で取引されています。そもそもレアなものを探している方は、最初から音楽ソフト専門店で探します。そのため一般の買取店などでは販売見込みがなく、取り扱わない店舗が多い傾向です。
■近年は「デジタル化」
以前はソフトがないと再生できない、または遊ぶことができませんでしたが、近年はインターネットを使用して楽しむ人が増えています。音楽CDが特に顕著ですが、無料で楽しめる動画サイトが増え、ゲームソフトも実物からダウンロード販売が定着しつつある流れ。映像も音楽のように定額サービス(サブスクリプション)を利用しての視聴が増えており、それでも購入するファン向けにソフトは初回特典が豪華になっていく構図になっています。PC用ソフトはダウンロード販売の先駆けなので、事務用の定番ソフトは毎年アップグレード版が実物販売されていますが、多くはパッケージと認証キーのみの販売になるなど、実物よりインターネットでの入手がメインになっています。
こうした事情から「CDが売れない時代」と呼ばれる「ソフトが売れない時代」になっていますが、ゲームソフトは比較的人気。ダウンロードの場合はインターネットを経由するため、いわゆる「課金」と同じ決済になってしまうので、親御さんにとっては実物のソフトを買ってもらったほうが安心です。
また音楽や映像も同じことですが、データは消える可能性があるもの。同時に、消えてしまうと復元できない可能性が高いもの。もちろん不要になっても、売却することもできません。
だからこそ今でも「マテリアル」と呼ばれるようになった「ソフトの実物」を好む人は多いです。目に見えて形あるものは、安心感がありますよね。
■どんなソフトも時代と流行
同世代共通の話題として上がりやすい、音楽やゲーム。それこそファッションのように、それぞれの時代を象徴するものです。「どのバンドが好きだったか」「どのマリオにハマったか」だけで世代もわかり、話も盛り上がります。
そのように、ソフトは共有できる思い出になるもの。もし売却で二束三文になってしまう場合は、いくつかだけ残せば場所を取るものでもないので、写真と同じく保管しておいて思い出に浸るのも悪くないかもしれませんね。