意外で便利な質預かりのカテゴリーについて

質屋さんというと、多くの方が「預かるのは貴金属やバッグ、時計あたりでしょ?」というイメージがあるようです。

しかし実際には数多くのものが質預かり可能です。近年ではノートパソコンやタブレット、釣り用品やゴルフ用品などなど、その時に価値があるものであれば預かるお店が多いと思います。
基本的に「買取可能なもので、保管が難しくないものであれば、多くのものは預かりも可能」。今回はその中でも、ちょっと意外なものをご紹介します。

【金券類】


ほとんどの方が売却目的でご来店いただく、商品券やテレフォンカード、切手などの金券類。しかしこれらも預かることが可能です。
これらは額面が明確で、それに沿って買取額を設定していますので、そこからすぐに預かり額を決定できます。目安としては90%以上の買取が可能な金券の場合、額面の7~8割で預かることができるでしょう。
テレカは店舗によって買取額に差が出ますし、切手はシートかバラかでどの店舗も買取額に開きがあります。しかしそれらの買取額を目安に、質預かりすることが可能です。
買い取ることが多いこれらも、お客様によってはコレクション品の切手であったり、記念に取っておきたいカードであることも多いようです。
また商品券は額面がはっきりしていて買取率も高いので、手もとに残して「いつでも入れられる質草」として活用することができます。金券は決まった店舗でしか使用できないため、いずれは使いたいので売るには惜しいものの、お金が必要という場面での有効活用かもしれません。

【絵画や楽器の保管目的】


質屋の意外な活用法。それは「保管スペースとしての利用」です。
近年、個人で借りることができるコンテナを街中でよく見かけます。絵画などは居住スペースでは保管に限りがあり、また一般家庭では湿度管理も難しいため、コンテナを借りて収納しておく方も多いようです。同様に楽器も場所を取り、湿度により木製部分の損傷や金属部分のサビなどが発生するもの。そのためコンテナを利用する方も少なくありません。
そこで、それらを質屋に預ける方も多いのです。質屋の蔵は頑丈で、湿度管理もおこなっています。一般家庭では常に空気清浄機を起動したり温度管理までは難しいですが、質屋であれば安心して預けられます。
「自宅に置きづらいから、次のライヴまで預かっておいて」というお客さんもいらっしゃいます。コンテナのレンタル料の代わりに、質利息が発生する感覚ですね。

【金貨や銀貨・記念硬貨・紙幣】


金貨の場合、アイテムとしての流通価格よりも、貴金属としての価値が基準になります。そのため金相場が高騰していれば、多くの金貨は額面以上の金額で買い取ることができるため、その買取額を基準にして預かることができます。
銀貨の場合、銀は単価が安いため、貴金属として計算すると多くは額面を下回ってしまいます。しかし額面が1万円や5千円の場合、その額面を基準に手数料を差し引いての買取・預かりが可能です。
ニッケルなどの記念硬貨のほとんどにはプレミアなどがついておらず、厳密には今でも使えるお金なので買取対象外ですが、銀貨同様に額面を基準にすることができます。

紙幣もプレミア価値がついているものはかなり限られますが、額面からの計算が可能。使用できるものの現行品ではないため使いづらいですし、聖徳太子肖像の一万円札などはコレクションで残したい方もいるでしょう。
長年コインや紙幣をコレクションしている方にとっては、できれば手放したくないもの。預かる手段にも使えますし、貴金属でなくても固定額面からの計算になるので、時代が過ぎても預かり品としての価値は崩れにくいでしょう。

【貴金属の保管として】
金貨について触れましたが、近年、貴金属相場が大きく変動しています。数ヶ月間で価格がまったく変わりますし、数年前の査定額と現在では段違いになっている可能性もあります。

それを見越して、インゴットなどを低い価格で質屋に預け、相場が上がるまで「寝かせる」保管所として質蔵を利用する方もいるようです。自宅などで保管すると盗難対策をしなくてはいけませんが、質屋ならまず安心です。
ただしこれは、敏感な相場観のある方にしかできない手段ですね。

【お酒は店舗による】


寝かせるといえば、お酒。未開栓の古酒を買い取る店舗も増えていますが、質預かりができるかどうかは店舗によるでしょう。
日本のウイスキーや有名シャンパンなどは、アイテムとしては申し分ありません。しかし質預かりとなると、保管上の問題があります。いくら湿度管理をしている蔵で保管しても、風味や色の変化などには責任を置いかねます。特にシャンパンやワインを適切に保管するには専門的な設備や知識が必要なので、質屋では完全な対応ができません。
そのため風味などの変化を保証しない前提で、預かることはできそうです。しかし地震などの災害でビンが割れた場合、他の預かり品に侵食してダメージになってしまう可能性があります。以上の要素からお酒の預かりが可能かどうかは、質屋によって異なります。
ほか、割れやすい陶器や価値の鑑定がすぐにはできない骨董、以前は質預かりの定番品だったものの需要が急落している和服や毛皮なども、取り扱いの是非については店舗による判斷が大きいでしょう。

【天災による被害は補償しかねる】
質蔵を構えるには、一定の条件が必要とされます。
盗難防止の分厚い鉄製扉での施錠。小動物の侵入防止。洪水で床上浸水せず、地震で倒壊せず、火災で炎上しない天災予防の構造。湿気防止の構造と空調設備の設置。警報装置や消火器の設置……さらにセキュリティ会社の利用や防犯カメラなど、万全の体制をとっています。
それでも大災害は、予告なくやってきます。災害時、質預かり品が消失や毀損してしまう可能性もないとは言えません。預かり品に損害が生じた場合はどうなるのでしょう?

「質屋営業法」の第十九条、第2項では「災害その他質屋及び質置主双方の責めに帰することのできない事由により、質屋が質物の占有を失つた場合においては、質屋は、その質物で担保される債権を失う」と定められています。話し合いによる部分が大きいとは思いますが、貸しつけたお金はお客様に渡ったまま、お品物はお返しできないか現状でのお返しとなってしまう可能性があります。
質蔵は実に頑丈なので、そのようなケースはあまり聞きません。しかし2011年の東日本大震災のように、想像を遥かに超える被害で影響を受ける可能性もあります。万全の体制をとっていても、天災だけは待ってくれません。
しかしお品物が天災の被害を受けて毀損した場合も、考え方によっては「その程度で済んだ」と言えます。もしも保管していた自宅が倒壊したら、そのお品物は見る影もなくなっているのですから……。

いかがでしょうか?
少しでも質屋が身近なものであると感じてもらえれば幸いです。
買取だけではなく、質預かりについてもお気軽にご相談くださいませ。

片付けで出てくる「価値がありそう」なモノ その3

前回、前々回に続き、お片付けで出てくる売れる可能性のあるものについてご説明いたします。

 

【機能性の問題】

時代とともに変わっていくのは、家電品も同様です。生活家電などは買い換える方が多いと思いますが、趣味嗜好品はどうしてもマニアックな価値を求めてしまうもの。しかしデジタル技術の登場により、その価値観は根底から崩れています。

・古いオートマのカメラ
デジタルカメラの普及により、次第に衰退していったフィルムカメラ。携帯電話とスマートフォンの普及がそれに拍車を掛けました。
しかしカメラのマニュアル機は、今でも機種により多少の「パーツ需要」が存在します。ところがオートマ機は直してまで使いたいという人がきわめて少なく、そういった需要が望めません。なぜならオートマ機の撮影性能は、今やスマホのほうが上。自分で撮影加減を楽しめるマニュアル機と違い、均一のピントになるオートマ機は、撮影だけに特化しているため、現在のデジタル技術の前では需要が皆無なのです。

・古いムービー
よく「給料の○ヶ月分」と表現されたカメラ。それよりさらに高く、運動会の花形だったムービー。これも現在では高性能かつ廉価になり、多くの家庭に普及しています。
カメラと違ってムービーは家電に近く、常に進歩してきました。録画メディアも時代とともに変化していき、昔のムービーは記録媒体そのものがてにはいりません。そのため部品需要がカメラのオートマ機以上にありません。
また性能も、カメラと同じくスマホのほうが上。基本的にオートフォーカスのためカメラのマニュアル機のような楽しみもなく、当時物をわざわざ使用する人はほとんどいません。

・古いレコードやCD
オーナーさんの青春を彩った音楽ソフト。アナログレコードや、古いCD。そういったものも価値が出ているのは未CD化のLPや海外CDなど、きわめてマニアックなごく一部のみです。
基本的に音楽はファッションと同じで流行り廃り。そのうえ現在では再発CDが出ていたり、MP3でお好みの曲だけ購入することができます。ソフトやデータを持たず、定額サービスで好きな曲だけ聴いて楽しむ層も急激に増えています。
ごくごく一部の価値が出ている廃盤などは専門店で見てもらう必要がありますが、そもそもそうした業者さんを利用する方は現状を熟知している方。そのため、家庭にごっそり眠っていただけの昔のソフトは、あまり期待ができません。

・古い時計
ロレックスなど海外の高級時計が高額取引されている昨今、古い時計も価値があるように見えますよね。
たしかに有名ブランドのビンテージ品などは希少品として取引されますが、家庭から見つかる時計のほとんどは、残念ながらそうではありません。その多くが古いだけの普及品で、自動巻きでもメンテナンスをしていなかったり、電池式では電池が腐食して動かないものも多いでしょう。
時計も進歩を続けるものなので、昔の一般的な時計を直してまで使う人はほとんどいません。ましてや現在、腕時計はホームセンターや100円均一のお店でも手に入る時代。よほどのコレクター価値があるものでもない限り、買取対象にはならないでしょう。壊れていても高級ブランドならパーツ需要や修理需要がある可能性もありますが、一般メーカーのものはそうした需要も望めないのが現状です。価値がありそうに見える懐中時計なども、実用性に乏しく、中古品としての需要がごくわずか。ケースが金製や銀製で地金計算ができるものもありますが、多くはコレクション価値も出ていません。

 

【を使うのも手段のひとつ】

「価値がないのか……じゃあ無料で引き取ってもらおう!」
と思う方も、少なくないでしょう。しかし残念ながら、現在は何かを廃棄するだけでもお金がかかる時代。「家電リサイクル法」にのっとっての処分や、「粗大ごみ」として有償で引き取ってもらうことが一般化しています。
そのため大規模リサイクル店でも、無料引取できるものは非常に限られます。店舗はどうしても利益があることで運営できますから、完全無償の奉仕活動とは異なります。

そこで時代に合わせた業種、「回収業者」を使う手段があります。
売却できなくても処分をしたいのであれば、少しずつリサイクル店に運んで売れないものを持ち帰ってくる手間をなくし、一気に回収業者に引き取ってもらうのも手段のひとつです。

物量に合わせてトラックの大きさと料金が変わったり、家1件まるごとの見積もりができるなど、業者さんによって料金はまったく異なります。代金を支払うことになりますが、何より「時間と手間」をなくすことができます。ただし中には高額な業者さんもいるので、業者選びは慎重におこないましょう。
また回収業者は「有償で回収する」だけなので、買取や出張での査定はしません。少しでもお金にしたいという方には不向きなので、その場合はリサイクル店へ持ち込むなど、どうしてもご自身の労力を使う必要があります。しかし上記のような品物の場合は持ち帰るだけになってしまうため、どこかで価値観を線引きして「あきらめること」が肝要です。
リサイクル店では出張買取をおこなっている店も多いですが、出張するほどの利益が見出せない案件や、無料回収を目的とした内容では断られる可能性が高いです。

いかがでしょうか?
モノの価値観は時代とともに、常に変わるもの。
一時期「断捨離」という言葉がブームになりましたが、本当に「ミニマム・ライフ」になれる人はごくわずか。やはり人間、モノへの執着は捨てられませんよね。それでも居住スペースの問題などで、少なからず処分する姿勢が必要な時代。若い方はインターネットを活用して価値があるかを迅速に調べ、壊れた家電を買い換えるように処分を試みる方も少なくありません。そうした方は、遺産相続などの場合でも上手に処分できるでしょう。
いわゆる「断捨離」や「終活」を目的としている方は、まず現在の価値観を受け入れることが必要となります。そのうえで売却と処分を天秤にかけ、あるいは所蔵し続けることも視野に入れ、対象とする品目を絞っていくことになるでしょう。売却する労力を考えると「片付けるなら、片付ける!」と決め込むのも楽かもしれませんね。

片付けで出てくる「価値がありそう」なモノ その2

前回に続き、お片付けで出てくる売れる可能性のあるものについてご説明いたします。

【住環境変化の問題】

現在はアパート・マンション暮らしがスタンダードになり、コンパクトな居住スペースを占領してしまうインテリアは好まれなくなくなりました。
また調度品としても現代的なものが多く出ているため、当時の「一軒家の和室や居間に飾る」前提のものは買い手もおらず、需要が激減。
さらに買取店では買取査定はしますが、真贋にもとづく「鑑定」はできないため、多くが「現状品のインテリア」としての価値観になってしまいます。
どれも現在ではインテリアとしての実用性があまり望めないため、買取対象にしていない店舗も多いようです。
また、真贋や骨董的価値をお求めの場合、鑑定料が必要となる可能性が高いますが、骨董を専門に扱うお店に持ち込むのが賢明でしょう。

 

・花瓶や壺などの焼き物
立派な桐箱に入っていて、作品名や作者名が墨書きされている壺。さらに有名な「○○焼」という表記まで。
いかにも期待してしまいますが、実際には価値が出ていないものがほとんど。骨董とまでいかない、日常品がほとんどです。

・絵画(複製・リトグラフ)
展覧会などで、お好きな方向けに高額で販売されている複製画。複製とはいえ繊細なので、額に入れて保管しないとすぐに汚れがついてしまいます。
よほど名のある作家や人気作家のものでない限り、中古相場では高くなっていません。また複製画である以上、多数存在します。そうした需要の影響が強く関与し、専門店でないときちんとした額は期待できないでしょう。

・掛け軸
一見、価値がありそうなアイテムの代表格。軸棒が象牙で作られたものは価値が高い傾向にあり、有名作家の作品などは現在でも中古相場がありますが、真作である証明書などが必須。また買取査定ではなく「鑑定」が必須となります。
一般的に、軸棒がプラスチックで作られているものは普及品および廉価品で、家庭に眠る掛け軸の大半はこれにあたります。そのため真贋以前に、値段がつけられないものがほとんどです。

・家具
大規模な家具・インテリア量販店の定着により、もはや家具は「一生モノを持つ時代」から「定期的に買い換える時代」へ。機能性も向上し、時代に合わせたコンパクトな家具が好まれています。どんな定番品よりも、個々人のニーズに合わせた居住空間の作り方が求められる時代です。
そのため、歴史の重みがある立派な調度品でも二束三文。買取値段がつけばいい方で、そもそも家具を扱わない店舗が増えています。家具を買取対象とする大型リサイクル店でも基準が厳しくなり、また再販できないということは処分にもお金がかかるので、無料引取なども期待が薄くなっています。

 

【デザインなどの問題】

洋服なども含め、ファッション関連は軒並みそうですが、流行は変わっていくもの。当時の最先端だったデザインは数年もすると「昔」になってしまいます。
アクセサリー関係も、そのひとつ。たとえば遺品整理で見つかった数十年前の親族のアクセサリーを、そのまま使う方はあまりいません。ということは、中古販売してもそのままのデザインで欲しがる方がほとんどいないのです。
そのためアクセサリーは現在でも中古需要があるハイブランド品でもない限り、重さでの買取が一般的なのです。

・大きな色石アクセサリー
1980~1990年代に流行した、大きな色石がついたリングやネックレス。現在そのままのデザインでつける人がいないため、基本的に石部分を除外した、地金部分での計算になります。
ダイヤモンドやエメラルド、ルビーやサファイナなど現在でも宝石として単体価値がある石の場合は石自体に値段がつくことがありますが、大きさと石の良さありき。そのため小粒なものは評価から除外されることが少なくありません。
地金がほとんどなく、石だけで作られたネックレスやブレスレットなども、残念ながら石部分は除外されます。

・原石
そのように、未だに「宝石は何でも高価」というイメージがあります。そこへ無加工の原石が出てきたら、かなりの高額になると思ってしまうのではないでしょうか。
しかし宝石は、カットして加工し、商品として仕上げてからこそ販売時に値段がつくもの。そのままでは値段がつけられないものが多いです。ましてやダイヤやエメラルドといった価値の高い宝石の原石は、そうそう手に入りません。
お土産物として水晶やアメジストの原石を売っている観光地もありますよね。家から発見される原石は、そうしたものが多いように感じます。

・派手なメッキアクセサリー
安価で購入されるメッキ製品は、現在つける人がいない以前に、時代とともに劣化している可能性があります。使用・保管による変色やサビなど、そのままでは二次利用できないものが多くなっています。メンテナンスしてもデザイン上の問題で買い手がいないため、メッキ製品である時点で買取対象外になる可能性が非常に高いです。
またメッキのアクセサリーは、現在でもお手軽なものとして需要が高いので、最先端のデザインで新品が安く販売されています。そのため当時物をメンテナンスやリメイクしてまで再利用するという方は、ほとんどいないのです。

・象牙アクセサリー
象牙から加工されたり、その余り部分で作られたネックレスやブレスレット。印鑑などもそうですが、当時は象牙であるだけで重宝されていました。
こちらは現在つける人があまりいないうえに、ワシントン条約以後、象牙は細工品もあわせてほとんどが販売できなくなりました。当時の価格は高かったと思いますが、そういった理由で現在では買い取るお店がきわめて少なくなっています。

次回に続きます。

片付けで出てくる「価値がありそう」なモノ その1

片付けで出てくる「価値がありそう」なモノ

家に大切そうにしまってあった、古びたお品物。
その外観への先入観や高額査定を謳う買取店の宣伝文句、「鑑定TV番組」などの影響もあり、ついついプレミア価格を期待してしまいそうですが、実際にはどうなのでしょうか?

実は、家庭内の保管品で価値が出ているものは多くありません。時代の変化とともに価値観や住環境が変わり、またデザイン面でも当時のものを欲しがる人はあまりいなくなりました。

代表的なものをカテゴリー別に見ていきましょう。

 

【需要の問題】
一世風靡した、収集趣味のもの。主に男性の趣味として好まれました。
しかし時代の推移とともに価値観は変わるもの。収集ブームが起こったものの多くは集める人がいなくなり、持っていた人も手放し、コレクターが減ってしまっています。

 

・使用済みの切手
昭和中期(1960~1970年代)に切手ブームが起こり、たくさんの人がファイルにまとめて保管していました。
現在では、切手は金券と同じく再利用を前提としての買取になっています。使用済切手はほとんど値段がつかず、現在でも価値があるのはごくごく一部の希少性が高いものだけ。
一部、エラー切手などに希少性はありますが、中古相場があってないようなものなので、切手専門店がほとんどなくなっている現在、確かな価値を見出すのは難しいでしょう。

 


・ニッケルや銅の記念硬貨
一時期、古銭はそれぞれ紙ケースに保管されて販売され、年代別に相場が存在していました。
切手と同じくコイン収集ブームで集められたものの多くは、材料が廉価なニッケルや白銅がほとんど。金貨や銀貨は純度と重さにより時代が変わっても買取可能ですが、それらはアイテムとしての価値が出ているものに限られます。
そして残念ながら、コインのほほんどは金質ありき。これは海外貨幣についても言えそうです。
一部、エラーコインなどに希少性はありますが、中古相場があってないようなものなので、コイン専門店がほとんどなくなっている現在、確かな価値を見出すのは難しいでしょう。

・ミント硬貨セット

毎年、造幣局から発行されるその年の硬貨をまとめたコインセット。そのほとんどにはプレミア価値はありません。
購入時は記念品価格なので高額での買取を期待してしまいそうですが、あくまで「現行の流通硬貨」。そのため中古市場では額面だけの価値しかなく、666円(500円硬貨1枚の場合)か1,166円(記念500円硬貨がさらについている場合)を基準として、手数料を引いての買取になってしまいます。
ブームの衰退とともにコインショップも激減し、まだ購入が期待できる今の年や元号が変わる前後以外の記念硬貨は、購入者も望めなくなりました。ほとんどのお店ではプレミア価格での買取は期待できないでしょう。
現行貨幣なので、不要になったらバラして使ってしまうほうがよさそうです。

・テレフォンカード
ブーム当時は個々のカードで値段がついたものですが、携帯電話の普及によりテレカ自体が衰退してしまい、電話料金の支払いで使うぐらいしかできません。そのため、コレクターもきわめて少ない状況。
現在でも価値があるのは、雑誌の抽選で当選したものなど希少性の高い、ごくごく一部のアイドルなどのテレカに限られます。

・古書
いかにも価値がありそうなシミ、虫食い、落書き……というように、本は繊細で保管が難しいもの。そうしたダメージがあると、価値がある書物も大きく減額したり、一般的なタイトルは買取ができなくなります。
また古びた単行本も、価値があるものは部数が少ないものや希少価値があるものに限られ、かなり少なくなっています。しかも古書の世界は基本的に「初版がすべて」。2刷以降になっただけで価値がゼロになることも珍しくありません。
また現在、読むだけであれば多くの本は文庫で手軽に買えます。著作権が切れた作品はインターネットでも無料で読めますし、本を持たなくてもタブレットやスマートフォンで電子書籍が読める時代になりました。住宅環境の変化から蔵書がふんだんに所蔵できる家庭は限られ、書物をコレクションする人がどんどん減ってきています。
一般に古書は、リサイクル店や買取店、質屋では買取対象外になることがほとんどだと思います。専門的な価値を見てほしい場合は大型古書店ではなく、店舗が年々減ってはいますが、神保町などにある専門店へ赴くことをおすすめします。ただし、かなり厳しい査定になるかもしれません。

その2へ続く

お酒は買取・預かりの対象になるの?

 

近年、お酒を買取品の対象にする店舗が増えてきました。
それを知って、サイドボードに並べていたボトルを持ち込む方も少なくないと思います。ここで、お酒の買取について簡単にまとめてみましょう。

 

■買取対象は?
以下は、多くのお店で共通する基準と思われます。

・開栓していないものに限る
・キャップが空回りするものはコルク破損の可能性があるので買取対象外
・ボトルがバカラ社製など、貴重なものは空ボトルでも買取対象
・蒸留酒(ウイスキーやブランデー、焼酎など)は悪くなりにくいので、保管年数問わず
・日本酒(清酒)は製造から1年が販売できる期限
・高級ワインは保管状況による

 

■どんなものが人気なの?
お酒買取の中心は、年数が経過しても味が落ちにくいウイスキー。
洋酒だけでなく、国産ウイスキーも大人気の今、その価値が見直されています。
同じ銘柄でも熟成年数(「12年」「18 Years Old」など)が長いほど高くなり、貴重になっていきます。
特に日本では「山崎」や「響」などが有名。ヴィンテージ・ウイスキーも数多くあります。

またウイスキーと同類のブランデーも人気があります。
「カミュ」や「ヘネシー」といった昔から有名なメーカーおよびブランドは、ボトルの形状や名称、等級などによって価格がかなり変わります。その王座に君臨するのが「レミーマルタン」の「ルイ13世」でしょう。
よく勘違いされているのは「ナポレオン」。これはブランド名でも銘柄でもなく、あくまで熟成年数などによる「等級」のひとつでしかありません。簡潔に言えばメーカーやブランドにとっての「特級品」という意味です。そのため有名メーカーでもないナポレオンは買取額が数百円になってしまうことも少なくありません。日本人にとってのナポレオンは「高級なレミーマルタンのナポレオン」や「高級なカミュのナポレオン」を意味していたはずが、いつの間にか言葉がひとり歩きして「ナポレオン=高級なお酒」というイメージにすり替わってしまったのですね。

 

■値段はどう決まるの?
お酒の買取は、購入額や当時の新品価格は無関係で「現在の中古流通相場」が基準となります。
現在の流通額を基準にするため「当時は高かった」洋酒が数百円から1,000円程度になってしまうことも少なくありません。

というのも、当時のウイスキーは贅沢品として高い酒税がかかっており、また洋酒は関税もかかるため日本国内で買うには高級品。そもそも1ドル360円の時代なので、現在とは物価自体も違います。そのため日本国内の税金が無関係で、免税適応可能な海外のお土産品として洋酒は人気でした。
1989年、酒税法改正によってウイスキーが大幅値下げ。その後も値段の改変や商品改良は続き、現在では1,000円~2,000円で良質なウイスキーのボトルが買える時代になりました。
だからこそ「当時は高かった」ウイスキーは、現在では無関係な税金部分の値段が大きく、品物の流通額はきわめて低くなってしまっています。特に「ジョニーウォーカー 黒ラベル」などはこの代表。しかしご本人にとっては「給料3万円の時代に、その1/3の1万円も出して買った」という事実と思い出が強く、納得できないようです。

お酒は、未開栓でも扱いは中古流通になるため、複数の要素を調べてモデルを特定し、中古相場の流通価格を調べて買取額が決定されます。
そのために調べる要素となるのは、主に以下の内容(カッコ内は例)です。

・メーカーやブランド(レミーマルタン)
・銘柄(ルイ13世)
・等級(V.S.O.P.)または年数(18年)
・容量(700ml)
・形状(トゲトゲがついているボトル)
・付属品(化粧箱・替栓)
・状態(少し沈殿物あり)

その多くはラベル面に列挙されているので、その部分に書いてある内容を伝えてもらえれば、おおよその価格を調べることができます。そのうえで実際に見せていただき、保管状態などを加味して査定額が決定します。
お酒はボトルの外観を眺めて楽しめるため、箱を捨ててしまった人も多いと思います。箱がなくても価格に差が出ないものも多いですが、中には例に挙げたルイ13世のような希少品は、付属品によって価格に大きな差が出ることが少なくありません。それ以外にも変わった箱であれば、そのケース自体にも価値が出ている可能性があります。

また一部の「ご当地焼酎」なども高額になっていますが、人気にあやかった中間業者が値段を釣り上げているものが多く、一般の新品価格と実際の中古相場とでは大きな開きがあります。
さらにはお土産物など、手軽に焼酎が楽しめるブームになっているため、一部の人気が高い銘柄を除き、焼酎はウイスキーほど相場全体がパッとしない印象です。

 

 

■飲まないなら「処分」
年数が経過したものでも、蒸留酒は立派に飲めます。
風味が落ちたり味が変わっている可能性がありますが、人体への悪影響もないそうです。

それでも風化したラベルやボトル、液体の中に浮いている沈殿物などを見ると「大丈夫かな……」という気分になってしまうと思います。そう思ってしまうと、そのお酒はきっと、飲まれることはないでしょう。
それならいっそ、売却してしまいませんか?
当時の購入額を基準にして査定に出すと残念な買取額になると思いますが、それが現在の価値です。もし持ち帰っても、飲むこともなく飾り直されるだけでしょう。

もしも質屋や買取店にお任せいただけるなら、必要とする次の方に、そのお酒はつなぐことができます。
お酒の出張買取をしている店舗も多いですが、買取価格の基準は店舗によってさまざま。処分すると決めたら、いろいろな店舗で話を聞いてから決めるのも大切ですね。