ルイ・ヴィトンのバッグの主な種類

世界の一流ブランドの一つ、ルイ・ヴィトン。革小物や時計、ジュエリーなど様々なアイテムが発信されていますが、中でもバッグに注目している方は多いのではないでしょうか。

ルイ・ヴィトンのバッグを選ぶ前に、どんな種類があるかを知っておきましょう。

ダミエ・ラインの特徴

ルイ・ヴィトンのダミエ・ラインは、元々1888年に誕生したものです。

簡単な模様であるためコピーされることが多く、一次は販売ラインから外されていましたが、その100年以上後に限定版として復刻してから、定番ラインとなりました。

ダミエは、チェック柄や市松模様に近い、深みのあるブラウン柄が特徴です。ヴィトンを知らない方でも、一度は見たことがあるといわれるほど世界的に人気を博しています。定番のブラウンは「ダミエカラー」、黒×グレー系は「ダミエグラフィット」、白×青系は「ダミエアズール」と呼ばれます。グラフィットは男性人気が高く、アズールは女性人気が高いといわれています。

長年受け継がれてきたノウハウにより、キャンバス表面のプリントやコーティングの卓越した職人技が見られます。軽くて丈夫なのが特徴で、旅行バッグや、ハンドバッグなど、様々なアイテムが揃っています。

 

モノグラム・ラインの特徴

ルイ・ヴィトンでもお馴染みのラインが、モノグラム・ラインです。

モノグラムとはいくつかの文字を組み合わせた記号のことで、ルイ・ヴィトンのモノグラムは、創業者ルイ・ヴィトンのイニシャル「L」と「V」を重ね合わせてデザインされたものです。

ベージュのモノグラムが施されているダークブラウンのキャンバスは、定番中の定番。デニム地にモノグラムがプリントされた「モノグラム・デニム」や、モノグラムがカラフルな「モノグラムマルチカラー」などもあります。

 

ヴェルニ・ラインの特徴

ヴェルニは、1998年にマーク・ジェイコブスが自身のデビューコレクションショーのためにデザインし、誕生しました。

「ヴェルニ」とは、フランス語で「エナメル」をさし、素材がエナメルなのが特徴です。模様はモノグラムと同じため、「モノグラム・ヴェルニ」とも呼ばれます。エナメル加工が施されたカーフスキンはツヤツヤと輝き、高級感と優雅さを感じさせてくれます。フェミニンで鮮やかなカラーバリエーションが特徴です。

 

エピ・ラインの特徴

エピ・ラインは、1920年代に創業者が使用していたグレインをヒントに、1985年に誕生しました。「エピ」とは、フランス語で「麦の穂」を意味します。独特な型押しが、麦の穂が風に揺れる様子に見えるため名づけられました。

エピ・レザーは厚手のカーフをクロム塩と植物タンニンでなめしたもの。特殊加工で奥深くまで染色しているため、深みのある色彩を楽しめ、光の当たり方で光沢が変化します。

耐久性と耐水性も抜群。落ち着いたカラーが多いので、フォーマルなシーンにも活躍してくれます。

ルイ・ヴィトンのラインは上記以外にも、最近ではアンプラントやモノグラム・リバース、モノグラム・エクリプスなども人気です。フォーマルにも日常使いでも多様な使い方ができるルイ・ヴィトンですから、自分の生活スタイルに合ったラインを見つけましょう。

エルメスバッグの主な種類

フランス生まれの有名なブランドの一つ、エルメス。エルメスには衣料品や時計など様々なアイテムがありますが、バッグは特に人気の高いアイテムです。エルメスバッグには、「バーキン」「ケリー」「ボリード」など高い人気を誇るシリーズがあります。今回は、それぞれの魅力をご紹介します。

 

バーキンの種類と特徴

エルメスの代表作といえば、「バーキン」です。

バーキンという名前は、イギリスの女優「ジェーン・バーキン」から命名されたもの。これは、当時のエルメスの社長が、飛行機で彼女と隣り合わせになり、物で溢れていた彼女のバッグを見てたくさん物が入るバッグを作ろうとしたことがきっかけでした。

バーキンのバッグは、スリムに見えてたっぷり入れられることが特徴です。バッグの中に作られたポケットも機能性に優れており、どんな方にとっても使いやすいバッグとなっています。サイズは25~45まで幅広く用意されていて、ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。

一番小さな25は、横幅25cm、高さ20cmという大きさですので、普段使いとしても便利ですし、パーティーでも活躍するはずでしょう。最も人気があるのは、バーキン35。横幅35cm、高さ25cmで、スリムながら収納力抜群で、あらゆるシーンで活躍してくれます。

 

ケリーの種類と特徴

バーキンと並ぶ程の人気を誇るのが、エルメスの「ケリー」。

※画像はケリードール

元々は「サック・ア・クロア」という名が付けられていましたが、モナコ王妃であるケリー皇女がこのバッグを愛用し、妊娠中のお腹をパパラッチに撮られないようこのバッグで隠していたことが話題となり、「ケリー」と改名されました。鍵のついた台形の美しいフォルムは昔から変わらず、現在ではハンドバッグの基本形として知られています。

同じケリーの中にも、生地を中に織り込む「内縫い」と、縫い目を外側に見せる「外縫い」が存在します。それぞれふんわりとしたフォルムとすっきりとしたフォルムとなっており、同じケリーでも二つの顔を持っているといえるでしょう。

 

ボリードの種類と特徴

エルメスバッグ中でも、古くから愛されているのが、「ボリード」です。

ボリードは、世界で初めてファスナーを取り入れたバッグとして1923年に誕生しました。当時はヨーロッパにファスナーは存在せず、アメリカで発明されたばかりでした。当時の社長がその機能性に注目し、すぐにバッグに取り入れることを考案して作られたのです。ファスナーを取り入れたバッグとしてすぐにボリードは注目され、現代に至るまで好評を得ています。

高級車にちなんで「ブガッティ」と名付けられましたが、後にレーシングカーを意味する「ボリード」に改名されました。ボリードの魅力は、シンプルなファスナー使いと、ゆったりとしたスマートなフォルムです。機能性に優れデザインもシンプルなため、大きさによって使い方に幅が出るのが、ボリードの大きな特徴でもあります。一番小さなボリード15は普段使いとしても、小物入れとしても使用でき、一番大きなボリード47は旅行バッグとしても活躍してくれるでしょう。

エルメスのバッグは、一生物として使えるような普遍的で魅力的物がたくさんあります。上記の人気シリーズのほかにもたくさんの種類がありますので、自分のスタイルにあった物を選びましょう。

エルメスのレザーアイテムは、素材がデリケートなものもあります。また、日本は湿気が多いのでカビなども発生しやすいです。お手入れをしっかりして保管は注意が必要です。不要になったら高価買取店を探してできるだけ早く売却することをオススメ致します。

ロレックス エクスプローラーⅡ Ref.216570


ロレックスって何がそんなに凄いのか? 時計趣味を始めたばかりの方に、よく聞かれることがあります。時計趣味にはそれぞれ好みがあって、アンティークのほうが好きという人も少なからずいるでしょう。そうした人たちはアンティークの何が好きなのか? それはだいたい1960年代までをピークとしていた、昔ながらの時計作りの”お作法”が好きなのでしょう。1970年代にクォーツ技術が一気に浸透し、なおかつスイスフランが高騰するなどして、スイス時計産業に”冬の時代”がやってきて、大多数のメーカーはそこで系譜を途切れさせてしまうのですが、もし歴史が継続していたら…… と考えると、きっとロレックスのようなプロダクトが、現在も多く生産されていたのではないでしょうか? ロレックスとジャガー・ルクルトに限って言えば、現行、アンティークという区別なく、最新鋭機が最高のモデルなのだと思います。

 


エクスプローラーⅡらしさが凝縮された第2時刻帯表示用の副時針(GMT針)。
2011年に発表された新型エクスプローラーⅡでは、ファーストモデルと同デザインが復活した。写真/左:Ref.216570 右:Ref.1655

ところでロレックスというブランドは、実を言うと時計愛好家にとってはある意味で”鬼門”なんですね。時計趣味を始めて、時計のことが少しずつ分かってきて、ロレックスまで到達すると、そこで一段落しちゃう。もちろんその上には、限りない趣味の世界が拡がっているんですけど、ここまできちゃうとその差がどんどん分かりにくくなる。それほど現行のロレックスは、完成されているのです。

 

ファーストモデルが発表された1971年頃は、風防にプレキシガラス(硬質プラスティック)を用いられていた。カレンダー表示を拡大するサイクロプスレンズが用いられているため、いわゆるドームガラスではないが、それでもかなりの厚みがある。

 

現行モデルではサファイアガラスとなって、厚みもスッキリしているが、防水性は大きく向上している。どちらのタイプもサイクロプスレンズは別体で、風防に接着されている。

写真/上:Ref.1655 下:Ref.216570

エクスプローラーⅡの最新モデル「Ref.216570」(2011年発表)と、初代モデルの「Ref.1655」(1971年発表)を比べてみても、基本的なコンセプトを変えないで、進化を重ねていることが分かります。実を言えばこの最新モデルは、誕生40周年にあわせて製作されたので、GMT針のデザインを意図的にファーストモデルに似せてあるのですが……。見るべきポイントは「基本構成は何も変えずに、全面的に改良されている」という点でしょう。基本的にこの2機は”同じモデル”であって、その違いは40年分のアップデートに過ぎないのです。新型ではケースの直径が42㎜に拡大されていますが、デザインも大きく変わりません。これは文字盤も同様です。実は時計のデザインで「ただ大きくする」というのは、最も難しい作業なのです。細部の煮詰めをキチッと行わない限り、ただ単に間延びしたデザインになってしまうからです。

新型エクスプローラーで注目すべきディテールは、見返し(文字盤とベゼルの間に挟むリング状のパーツ)と、文字盤の処理です。文字盤の印字が極めてシャープになっているだけでなく、地のブラックも、ほんの少しだけ梨地になるように調整されています。前作のRef.16570までは、黒文字盤をポリッシュで仕上げていたのですが、大径化にあわせてややツヤを落としたことが分かります。「ROLEX」の文字が刻まれた見返しにも、サテン状のストライプが刻まれ、乱反射を抑えています。これは視認性向上のための手段でもあるのですが、これらがすべてピッカピカのポリッシュ仕上げだったとしたら、これほど落ち着いた高級感を出せるでしょうか? 手間暇かけて磨き上げても、それが却って安っぽさに繋がってしまうことも多いのです。このあたりは国産メーカーが最も苦手とする分野ですね。手法としては正しくても、トータルで高級感を生むかどうかは別の問題。あくまで高級”感”なので、高級仕上げを施すことと、そう感じさせることは別なわけです。最近のロレックスは、このあたりが非常に巧い!

もうひとつ、最近のロレックスが高級感を大きく増した理由はブレスレットにあるようです。近年までのロレックスは、3連ブレスのセンターピースが中空構造でした。これは前作のRef.16570でも同様です。このタイプは、新品時にはよいのですが、次第にブレスレットが緩んでくる。正確に言えばブレスレットの緩み幅が大きい。すると次第に剛性感がなくなって、とたんに高級感を失ってしまうのです。1970年代は”巻きブレス”が主流で、アンティークではこれが”味”なのですが、現行モデルはカッチリとしていて欲しいもの。現行ロレックスで、この点が改善されたことで、もう文句の付けようがなくなってしまった。もちろんムーブメントスペックは年々改良されていて、最新鋭のエクスプローラーⅡでは自社製ヒゲゼンマイの「パラフレックス」と、独自の耐震装置「パラショック」をダブルで装備。ベースは自動巻きの名機と名高い3100番台キャリバーなのですから、実用機としては最高水準にあるといえるでしょう。

たぶん最新鋭のロレックスを手にしたら、時計に詳しい人ほど「これでいいや」と思ってしまうでしょう。この完成度の高さは、他の時計への興味を失わせてしまう麻薬のようなものです。だから私は、絶対にロレックスを買いません(笑)