手元にある不要なものを、スマホを使って簡単に出品できるフリマアプリ。特別な知識がなくても利用できる手軽さから、近年ユーザー数が急増中ですが、その一方で取引に関するトラブルも増えています。便利なフリマアプリを快適に利用するために、フリマアプリを利用することで考えられるトラブルについて、売り手側の立場から具体的な事例とその対策を詳しく解説します。
フリマアプリとは
「フリマアプリ」というのは、フリーマーケットのような個人と個人の取引を、インターネット上で行うことができるスマートフォン向けアプリのこと。不要になった商品の写真をスマートフォンで撮影し、商品の説明や値段などを入力して出品するというもので、商品の撮影から取引までをスマホだけで完結できる手軽さが魅力です。似たような仕組みのものに、「ネットオークション」がありますが、ネットオークションはより高い金額を入札した人が商品を落札できるのに対し、フリマアプリは出品者が商品の代金を決め、その金額で売買されるのが特徴です。金額が固定されていることで、オークションよりも短時間で取引が完了したり、希望の価格で売ったりができるというメリットがあります。
また、オークションは出品者と落札者の間で直接商品代金のやり取りを行う必要がありますが、フリマアプリでは、商品代金は一旦アプリの運営会社に入金され、商品が購入者に届いてから支払われるシステムになっています。代金の支払いや商品の受け取りに関するトラブルが発生しないような仕組みになっているので、安心です。
フリマアプリで起こる可能性のあるトラブル
現在人気のスマホアプリの多くは、安心して取引ができるような仕組みになっているものがほとんどですが、それでも取引に関するトラブルが起きないわけではありません。では、実際にフリマアプリで不要品を出品した場合、どのようなトラブルに巻き込まれる可能性があるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
説明文と商品が違う
出品の際には商品の説明を入力しますが、破損や汚れのある箇所についての記載を忘れていると、商品の購入者からクレームが入ってしまうこともあります。
入金が一向にされない
一般的なフリマアプリでは、出品した商品が購入されると、購入者が入金の手続きを行います。購入者がその手続きをしないままでいると、出品者は商品を発送できないだけでなく、商品の代金を受け取ることもできないため、その取引が途中で中断された状態になってしまいます。その際には、取引を出品者側がキャンセルし、再度出品する等の対応が必要になります。
値下げ交渉がきた
フリマアプリの中には、購入希望者が値下げ交渉をすることができるものも少なくありません。ほとんどの出品者は希望の価格で商品を売り出しているわけですから、値下げ交渉に応じることは、希望価格よりも下回ってしまうことに……。必ずしも値下げ交渉に応じる必要はありませんが、交渉を拒否すると売却のチャンスを逃してしまう可能性もあります。
返金を要求された
フリマアプリでの取引は「ノークレーム、ノーリターン」が一般的です。ところが、届いた商品が気に入らない、思っていた色やデザインと違ったなど、購入者側の都合で返品・返金を求められることも……。中には、商品に難癖をつけて代金
だけを返金するように要求する悪質なケースもあるようです。
フリマアプリを利用する時の注意点
では、こうしたトラブルを避けて快適にフリマアプリを楽しむためにはどうしたら良いのでしょうか。大切なのは、フリマアプリの利用を開始する前に利用規約をしっかりと読んで、その仕組みやルールを正しく理解しておくということ。利用規約違反であれば、運営に相談するなどして、対処してください。それでもやはり、個人と個人の取引であるので、リスクが伴うということは認識しておきましょう。
フリマアプリは手軽にさまざまな商品を売買できる便利さがある一方で、さまざまなトラブルに遭うリスクも少なくありません。トラブルのリスクや手間を考えて手持ちの商品を安心して売却するのなら、質屋などで買取りしてもらうのも方法のひとつです。