インターネットが普及したことで、誰でも簡単に商品を個人売買することができるようになりました。使わなくなったブランドバッグや指輪といった小さなものから、自動車のような大きなものまで、パソコンやスマホで簡単に売買できるのです。ただし、こうした個人売買に関するトラブルは日常的に発生しているのも事実。そこで今回は、商品を個人売買する際に考えられるトラブルと、その対処法について詳しく解説していきます。
個人売買の種類
個人売買の代表的な方法は次の3つです。
知り合いに売る
大学を卒業して実家に戻るため、一人暮らしで使っていた家電を友だちに買い取ってもらったり、講義で必要な専門書を後輩に安く買い取ってもらったりということは、比較的よく行われていることです。知り合いとのやりとりは、相手のことを知っているという安心感がある反面、希望の金額を相手に伝えにくいというデメリットも。
ネットオークション
インターネットのオークションサイトに登録をして、ブランド品や洋服など使わなくなったものを売る方法です。「最低落札価格」を設定することが可能なオークションサイトが多く、自分が希望する金額以上で売ることができますが、この最低落札価格が高すぎると入札してもらえずに出品期間が終了してしまうこともあります。
フリマアプリ
フリマアプリは、オンラインで行われるフリーマーケットで個人同士が売買を行うことができるスマートフォン向けのアプリです。ここ数年、利用者が急増しているサービスのひとつで、売りたい商品をスマホのカメラで撮影して簡単に出品できるという魅力があります。また、金額が入札者によってどんどん高くなるオークションとは異なり、フリマアプリはあらかじめ決めた金額で取引が行われるのが一般的です。
個人売買のトラブル
インターネットやスマートフォンが普及したことで、誰でも気軽に個人売買ができるようになりましたが、一方で取引に関するさまざまなトラブルが起きているのも事実です。
代金に関するトラブル
ネットオークションやフリマアプリなど、相手の顔が見えない個人売買で最も多いのが代金に関するトラブルです。購入者からの入金よりも先に商品を発送したら、いつまでたっても代金が支払われないといったケースがよくあります。また、配達記録の残らない方法で商品を発送してしまうと、相手から荷物が届かないと言われて代金の返金を求められるケースも少なくありません。
クレームに関するトラブル
購入者に商品を送ったところ、「商品が壊れていて使えない」、「ひどい汚れがついていた」といったクレームをつけられて返金を迫られることがあります。悪質な場合には、「使い物にならないから商品は捨ててしまった」と、商品を返品せずに返金だけを要求してくるケースも……。
個人売買の注意点
ネットオークションやスマホアプリなどでのトラブルを避けるためには、以下のポイントに注意することが大切です。
取引相手について調べる
ほとんどのネットオークションサイトやフリマアプリでは、参加者の評価を見ることができます。評価が低い人に対してはあらかじめ取引を断る旨を商品説明に添えておくと良いでしょう。
入金前に発送しない
相手の顔が見えない取引の常識でもありますが、相手からの入金を確認するまでは商品を発送しないようにしましょう。
記録の残る配達方法を利用する
普通郵便などの配達記録が残らないものではなく、宅急便などの配達記録が残る方法で商品を発送しましょう。
ノークレーム・ノーリターンを明記する
無用なクレームを避けるためにも、商品説明欄に「返品もクレームも受け付けません」という「ノークレーム・ノーリターン」の意思表示を明記しておきましょう。もちろん、返品やクレームを受け付けないからといって、粗悪品を出品することは違反です。
インターネットやスマホを利用した個人売買は手軽に誰でもできるメリットがある反面、慣れていない方にとってはトラブルが起きるのではないか……と不安なものです。そうしたリスクを避けたいという方は、プロに安心安全な取引でしっかりと買い取りをしてもらう「質屋」の利用がおすすめです。