ダイヤモンドのカットの種類とその特徴

同じ色、同じ大きさのダイヤモンドでも、カットの仕方によってその印象は大きく異なります。特にダイヤモンドは“輝き”に価値が与えられる宝石ですから、輝きを左右するカットは重要な工程と言えるでしょう。ここでは、代表的なカットの種類と、その特徴をご説明します。

 

ブリリアント・カット

 

ダイヤモンドのカットの種類の中でもっとも有名なものが、1919年に宝石職人のマルセル・トルコフスキーが開発した「ブリリアント・カット」です。これは、数学者でもあったトルコフスキーが光の反射や屈折率などを考慮して作り出した58面体のカットで、ダイヤモンドの輝きを最大限に引き出すよう計算されています。

ブリリアント・カットには、以下のような種類があります。

 

ラウンド・ブリリアント・カット

ダイヤモンドの輝きをもっとも美しく見せることで知られるカットです。上から見るときれいな丸型(ラウンド)になっています。このカットを行うためには、ダイヤモンドの原石を約半分の大きさにまで研磨しなければなりません。多くの犠牲によって初めて得られるその輝きは、昔も今も多くの女性たちの心をとらえています。

 

オーバル・ブリリアント・カット

上から見ると小判のような楕円形になっているカットです。ダイヤモンド以外の宝石にもよく用いられ、幅広い世代から人気があります。ラウンドと比べると表情が柔らかく、与える印象も穏やか。研磨によって失われる部分もラウンドより少ない場合が多いようです。

 

マーキス・ブリリアント・カット

上から見るとボートのような形状になっているカットです。マーキスとは、フランス語で「侯爵」のこと。18世紀半ば、ルイ15世が愛妾のポンパドール夫人にマーキスの称号を与えた頃にパリでこのカットが流行したことから名付けられました。細長い原石に対して用いられるカットで、カラット数以上にダイヤモンドを大きく見せるのが特徴。シャープな先端と優雅なふくらみが融合したスタイリッシュなシルエットが魅惑的です。

このほかにも、65面からなるハートの形が人気の「ハート・ブリリアント・カット」、

洋ナシ型の「ペアシェイプ・ブリリアント・カット」などさまざまなカットがあります。

 

ステップ・カット

宝石の外周が四角形になっているカットです。ファセットと呼ばれる切子面が、一番幅の広い部分(ガードル)に対して平行に削られており、横から見ると階段(ステップ)のように見えることからこのように呼ばれています。

ステップ・カットの四角形の角を削り取って八角形にしたものは「エメラルド・カット」と呼ばれ、その名の通りエメラルドによく用いられています。

 

ミックス・カット

ブリリアント・カットとステップ・カットの特徴を兼ね備えたカットです。宝石の上半分(クラウン)に煌びやかなブリリアント・カットを、下半分(パビリオン)にデザイン性の高いステップ・カットを施しており、まさに両者の“良いとこ取り”。1960年代に誕生した比較的新しいカットですが、ラウンド・ブリリアント・カットに迫る人気を誇ります。ミックス・カットの中でも、正方形で厚みのある「プリンセス・カット」はそのネーミングと気品あふれる輝きが好まれ、エンゲージリングなどにも用いられる定番のカットです。

 

カットの種類によってさまざまな輝きを放つダイヤモンド。あなたの魅力を引き立ててくれそうなカットはどれですか? 購入を考えている方は上記を参考にして、これぞという逸品を見つけてください。